テ ー マ:水産資源解析×ゲノミクス=ゲノム水産資源解析:現代的統合と今後の展開
日 時:2026年3月21日(土)9:30~16:30
開催場所:東京海洋大学白鷹館 1F 講義室、(ハイブリッド形式)
主 催:(一社)水産海洋学会
共 催:(研)水産研究・教育機構 水産資源研究所
開催趣旨:
天然水産資源を対象とした遺伝解析には約半世紀の歴史があり,水産資源評価においては,評価単位を規定する科学的根拠の一つとして(潜在的な)単一繁殖集団の範囲に関する情報を提示してきた.2010年代以降,次世代シーケンサーの普及により全ゲノム塩基配列情報の取得や膨大な一塩基多型(SNPs)データの取得が進み,それと歩調を合わせて計算機の高速化・大規模化,ゲノムインフォマティクスや統計モデリングツールの発展が急速に進んでいる.この新たなゲノム研究(=ゲノミクス)から得られる解析結果は,もはや地域集団間の遺伝的差異の検出にとどまらず,個体レベルでの遺伝的組成の比較や集団間の移動個体数の推定,直近の資源尾数やその指標値の推定,個体年齢の推定など,水産資源解析に直接的に貢献できる幅広い知見を提供する.この現状を踏まえ,かつては評価単位の提示にとどまっていた遺伝解析を現代的な解析手法に置き換えて水産資源評価に再インストールすることで,新たな時代のスタンダードとなる「ゲノム水産資源解析」を創出できるのではないだろうか.本シンポジウムでは,旧来の水産資源解析と遺伝解析の関係を簡単に振り返りつつ,最新のゲノム関連解析の実例を紹介し,水産資源解析におけるゲノム情報活用の現在地を参加者で共有する.さらに,沿岸資源評価の拡大や海洋環境変動,調査人員不足等の水産資源解析を取り巻く厳しい状況下において,水産海洋研究に携わる多くの関係者と「ゲノム水産資源解析」の未来像について議論し,具体的な展開・展望を見出したい.