テ ー マ:北日本周辺における水産資源の分布の北上とその対応
日 時:2023年11月10日(金)10:00~16:30
開催場所:かでる2.7 4F 大会議室、オンライン併用
共 催:道総研水産研究本部
開催趣旨:
北海道周辺海域は,太平洋,日本海,オホーツク海に囲まれ,それぞれの海は海峡により接続され,様々な暖流や寒流の変動ならびにそれらに輸送される水塊の影響を受ける.
本海域における近年の漁業生産をみると,ブリのように夏季に来遊する魚種の漁獲量が顕著に増加する一方,スケトウダラやホッケといった北方系魚種の漁獲量が減少するなど,
地球温暖化による水産資源分布の北上が想像される.その一方で,ニシンのように北方系でありながら漁獲量が増加している水産資源もあり,地球温暖化と水産資源の北上を一括りでは説明できない難しさがある.
北海道は日本の北限であり,水産資源の分布変化に合わせた漁場の北上は不可能であることから,水産資源利用の面からも対応策が必要である.
例えば,温暖化に伴う環境変動に対して増養殖技術の高度化により水産資源を持続的に利用する取組みや,漁獲量が増加している魚種については,
加工や高鮮度流通についての技術開発が進められている.そこで本シンポジウムでは,近年の北日本周辺海域における海洋環境と水産資源変動ならびにこれら変動に対応するための最新の技術開発や研究事例を紹介し,将来も豊かな食卓を支えるためには,何が必要となってくるのか議論したい.