第38回北洋研究シンポジウム
近年の噴火湾における海洋環境と漁業資源の変動
共 催: 北大水産科学研究院
水産海洋学会
日 時: 2007年1月29日(月)9:30〜16:10
開催場所: 北海道大学 大学院水産科学研究院/水産学部内
マリンサイエンス創成研究棟1F・産学官交流プラザ(函館市港町3-1-1)
コンビ−ナ−: 津哲也(北大院水),渡野邉雅道(道函館水試),桜井泰憲(北大院水)


 
挨  拶:渡邊良朗(水産海洋学会会長・東大海洋研)
      原 彰彦(北大大学院水産科学研究院長)
09:30-09:40
09:40-09:45
趣旨説明:津哲也
09:45-10:00
1.基調講演
座長:簗田 満(北大院水)
噴火湾における海洋環境構造の変動
三宅秀男(北大院水)
10:00-11:00
2.海洋環境の変化
座長:大西広二(北大院水)
海洋物理環境の変化
高橋大介(愛媛大CMES)・木戸和男(道地質研)・西田芳則(道稚内水試)
11:00-11:20
海洋化学環境の変化
簗田 満(北大院水)
11:20-11:40
海洋生物環境の変化
品田晃良(道網走水試)
11:40-12:00
3.漁業資源の変動
座長:渡野邉雅道(道函館水試)
アカガレイの成長遅滞
岩川浩大・津哲也・高橋豊美(北大院水)
13:00-13:20
底魚群集構造の経年変化
真鍋諒太郎・中谷敏邦・高橋豊美(北大院水)
13:20-13:40
トヤマエビ漁業と噴火湾底層水温
田 稔(道函館水試)
13:40-14:00
4.ホタテガイ生産の変動
座長:津哲也(北大院水)
ホタテガイ養殖漁業の変化
宮園 章(道函館水試)
14:00-14:20
ホタテガイ養殖漁家経営の変化
中尾博己(道栽培水試)
14:20-14:40
<休憩>
ホタテガイ採苗状況に与える環境と成長不良の影響
馬場勝寿(道函館水試)
15:00-15:20
ホタテガイ漁業と海洋環境
奥村裕弥(道函館水試)
15:20-15:40
5. 総合討論 15:40-16:10
座長:桜井泰憲(北大院水)
開催趣旨:
 噴火湾は,カレイ類やスケトウダラを中心とした底魚類などの漁業資源が豊富な海域として知られている。また,1970年代からホタテガイ養殖業がはじまり,現在では主要な沿岸漁業として確立されている。この噴火湾における道立水試および北大の海洋環境および漁業資源に関する調査は,1970年代から本格化し,現在も継続している。これらの研究により,例えば1995-1997年には夏季の噴火湾中央部において底層水中の溶存酸素量が低下する現象などが確認されている。また,底棲生物群集に関する知見も集積されつつある。しかしこれまで,漁獲と環境の関係を,総合的に解析・検討するには至っていない。

 本シンポジウムではまず,噴火湾全体の水塊交代を含む海洋環境の季節・経年変化を示す。次に,漁業資源や底棲生物群集の経年変化の実態を具体的に示す。そしてこれらの現状を正しく把握し,今後の環境保全とモニタリングのあり方について,その方向性を議論する。