第2回伊勢・三河湾の環境と漁業を考える
−豊かな海と魅力ある漁業の再生を目指して−
共 催: 水産海洋学会
三重県科学技術振興センター水産研究部
愛知県水産試験場
後 援: 三重県漁業協同組合連合会・愛知県漁業協同組合連合会
コンビ−ナ−: 山田浩且(三重科技セ水産)、藤田弘一(三重科技セ水産)、前川行幸(三重大生物資源)、中村元彦(愛知水試)、黒田伸郎(愛知水試)
日 時: 2006年10月28日(土) 13時〜17時(受付開始:12時30分)
会 場: 三重県漁連のり流通センター 松阪市


 
挨   拶:水産海洋学会会長 渡邊良朗
13:00〜13:05
趣旨説明:コンビーナー
13:05〜13:10
1.伊勢湾の水質変動とノリ養殖
坂口研一 (三重科技セ水産)
13:10〜13:40
2.伊勢・三河湾の貧酸素水塊と漁業
〇黒田伸郎、中村元彦(愛知水試)
13:40〜14:10
休憩 14:10〜14:15
3.伊勢湾の水生生物と窒素循環
笠井亮秀 (京大院農)
14:15〜15:05
4.伊勢湾生態系モデルの現状と今後の方向
中田喜三郎(東海大海洋)
15:05〜15:55
休憩 15:55〜16:00
5.総合討論
16:00〜17:00
開催趣旨:
 伊勢・三河湾は、1950年代後半から1970年代の高度成長期に、名古屋市、四日市市、豊橋市など湾奥に位置する都市部の人口増加と臨海部の大規模な埋め立てによる工業開発による生活排水や工業廃水の増加に加え、浅海域の水質浄化機能の低下・消失によって湾の汚濁が進んだ。現在は有害物質による公害は沈静化したものの、有機汚濁物質の流入やその蓄積に伴う赤潮や貧酸素水塊の発生が慢性化しており、漁業生産量も1980年代前半をピークに減少傾向が続いている。しかし、小型機船底曳網や船曳網など様々な漁船漁業やノリ養殖業が営まれ、イカナゴやアサリなど全国有数の生産量をあげる魚種もあって、漁業生産の場として伊勢・三河湾が持つ潜在的なポテンシャルには未だ非常に高いものがある。

 2003年3月に名古屋市で開催された第1回研究集会では、伊勢・三河湾が辿ってきた環境と漁業の歴史を振り返り、その再生に向けた今後の展望と方策について議論した。今回は第2回として、伊勢・三河湾における環境と漁業の現状を把握しながら、諸現象の解釈や原因究明に向けた研究を通して、湾が抱える環境と漁業の課題を整理し、その解決に向けた研究の方向性を明確にしていきたい。